はじめに
こんにちは、プログラミングメンターのクマくんです。
前回は「コーチング型マネジメント」についてご紹介しましたね!
https://hirocorpblog.com/post-625/
部下の主体性を養うためにはとっても効果的なコーチング。
・・・ですが、残念ながらコーチングの効果はすぐには出ないんですよね。
そのため、本当に機能しているのか不安になる方もいらっしゃるかと思います。
たしかに、結果的に機能していたのかどうかは
部下が目標達成したとき、あるいは、挫折したときにしかわかりません。
ただし、コーチングには
「これを完璧に満たすことができれば、コーチングは機能する」
という条件が存在しているんです!
そこで今回は、コーチングが機能する条件 〜上司編〜 をご紹介します。
※部下編も近日公開しますのでお楽しみに!
「コーチングがうまく発揮できていないかも・・・」
「コーチングで上司は何を準備しておけばいいんだろう・・・」
と感じている方は、今回の記事をぜひ最後まで読んでみてください。
コーチングピラミッドの4要素
コーチングピラミッドとは、
コーチングが機能するために必要な要素をピラミッド状にしたものになります。
下にあればあるほど、重要な要素
だということですね!
逆に、上にある要素は、
下にある要素が機能していないとそもそも意味がない
というわけです。
それでは、4の要素についてそれぞれ解説していきましょう!
自己基盤
まずはじめに、最も重要な要素が 自己基盤 です。
自己基盤とは?
自己基盤とは、文字通り「自分の基盤、土台となっているもの」です。
さらに噛み砕くと、上司が自分自身をよく理解し、自分を受け入れて、それを部下に開示できる状態を指します。
コーチングにおいて、上司は部下をサポートする役割にあります。
例えば、サポートする側の上司が
「自分のことがよくわからない・・・何がしたいんだろう・・・」
「自分のことを受け入れられない・・・こんな自分は嫌いだ・・・」
「自分のことを周りに向けて表現するなんて、到底無理だ・・・」
なんて考えているとしましょう。
かなり不安定で、自己基盤がしっかりしているとは到底言いにくい状態ですね。
「どうせ無理」の思考回路で、自分がもつ可能性など一切信じられていません。
そんな上司は部下の可能性を信じることがでしょうか?
そんな上司を部下は信頼できるでしょうか?
おそらく答えはNOでしょう。
その結果、部下に本来のコーチングする機会は得られず、
せっかく磨いたコーチングスキル発揮されずに終わります。
では、上司はどうやって自己基盤を築けば良いのでしょうか?
僕は以下の 3つの柱が重要 だと考えています。
・自己理解 = 自分とはどんな人間であるかを理解すること
・自己承認 = ありのままの自分を受け入れること
・自己開示 = 自由にのびのびと自分を表現すること
上司は部下のロールモデルです。
部下の自己基盤を築くためにも、まずは自分から実行していきましょう!
コーチングマインド
2つ目に重要な要素が コーチングマインド です。
コーチングマインドとは?
コーチングマインドとは、「課題解決やゴール達成に必要な事柄は全て部下の中にある」と信じることです。
上司は部下に過度なアドバイスをしてはいけません。
むしろ、基本的にはアドバイスをしないスタンスを保ちましょう。
なぜなら、コーチングは上司がすべてを決めていくのではなく、
あくまでも部下が自分で意思決定をして目標達成をしていくためのサポートだからです。
もし上司がアドバイスをしすぎて、上司の望む方向に誘導してしまえば、
部下が望む方向とはかけ離れてしまう危険性があります。
その時点で部下は自分で意思決定ができていませんよね。
これを防ぐのがコーチングマインドです。
コーチングマインドの習得、すごく難しいんですよ・・・
やはり上司も人間なので、今までの人生経験から
「こうしたほうがいいだろう!」
と、思ってしまいがちなんですよね。
僕もよかれと思って、バイアス(深い思い込み)がかかったアドバイスをしたくなるときはあります。
上司と部下の立場でも、コーチングにおいて上下関係は無意味です。
共にゴールを目指すパートナーであることを意識しましょう。
さて、わかっていながらも体現するのが難しいコーチングマインドですが、
以下の3つに噛み砕いてみると実行しやすいと思います。
・必要な答えやパワーは全て部下の中にあると理解する
・常に100%部下の味方でいる
・部下の可能性は無限であると心の底から信じる
ちなみに、これらの「部下」は「自分(上司)」に置き換えても達成できている必要があります。
だからこそ、コーチングマインドの前に自己基盤が大前提なんです!
信頼関係
3つ目に重要な要素が 信頼関係 です。
信頼関係については、絶対に押さえてほしいポイントのうちの1つとして
過去の記事でも強くおすすめしています。
まだ読んでいない方はぜひチェックしてくださいね!
https://hirocorpblog.com/post-625/
もしあなたが初対面の人に
「どんな家庭で、どんな幼少期を過ごしてきましたか?」
「人生で一番の挫折経験を教えてほしいんです。」
「将来の夢を今ここで熱く語ってみてください!」
なんて言われたら、どうですか?
僕は怖いです。笑
上司と部下という関係性はあるので「初対面」ではないものの、
関係性が浅いうちに本音で話すのはやはり躊躇してしまいますよね。
コーチングでは上司も部下も本音で対話することが不可欠です。
部下が本当に望む状態を知らないと、そもそもの目標設定ができません。
もちろん、そのための気づきや行動を促すこともできません。
すぐに信頼関係を築くことは困難ですが、
・とにかく接触回数を増やすこと
・部下の言葉に耳を傾けて、しっかりと受け入れること
この2点は必ず意識しましょう。
「自己基盤」と「コーチングマインド」は自己完結するものですが、
信頼関係は上司と部下の2人で築くものですよね。
つまり、 双方に信頼し合っている必要があります。
部下に信頼関係の大切さを理解してもらうためにも
「あなた(部下)の目標達成のために、まずは信頼関係を築きたい!」
と、ストレートに伝えてしまうのもひとつの手ですよ!
スキル
最後に、 コーチングスキル です。
コーチングでは、数多くのスキルが求められます。
ひとつずつ説明すると長くなってしまうので、
今回の記事では中でも代表的な3つのスキルについて簡単にご紹介しますね!
・傾聴スキル
部下の話にしっかりと耳を傾けるスキル。
頭で会話の内容を「聞く」のではなく、
部下の表情や仕草という非言語のメッセージも理解して寄り添いながら「聴く」必要があります。
・質問スキル
質問を投げかけて部下の中にあるものを引き出すスキル。
質問に対する答えを考えるプロセスで、部下の頭の中を整理していきます。
単なる質問ではなく「部下の気づきを促す質問」を心がけましょう。
・承認スキル
部下のありのままを受け入れて、事実や伝えて認めるスキル。
部下の存在、成長、成果などを客観的にも主観的にも承認しましょう。
ただし、「褒める」こととは異なりますので、上司から部下への評価にならないよう注意が必要です。
大前提として、
先の3要素が備わっていないとコーチングスキルは機能しないので注意してくださいね!
まとめ
今回はコーチングピラミッドについて解説しました。
・自己基盤
・コーチングマインド
・信頼関係
・コーチングスキル
の4つの要素を身につけて、効果のあるコーチングを目指しましょう。
中でも、ピラミッドを支えている「自己基盤」は最も重要な要素です。
これを確立させるだけでもあなたのコーチングはグッと上達するはずです!
部下を指導することだけに目を向けず、
まずは上司自身の「自己基盤」を強化していきたいですね。
「部下に何かを求める前に自分はできているのか?」
今一度セルフチェックしてみましょう!
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